シルバー素材と刻印についての豆知識
toko-silverでご紹介しているジュエリーは、
スターリングシルバー(銀)を使ったアンティーク/ヴィンテージ品です。
ここでは、シルバーの「品位(純度)」と、よく見られる「刻印(ホールマーク)」について、少し詳しくご紹介します。
シルバーの品位(純度)とは?
シルバー製ジュエリーは、強度や加工性を高めるために、
銀に少量の他の金属(主に銅)を混ぜた「合金」が使われます。
以下が主なシルバーの品位です:
表記 |
銀の含有率 |
特徴・備考 |
Silver 925 / Sterling Silver |
92.5% |
最も一般的なシルバー品位。変色しにくく丈夫。 |
Silver 950 |
95.0% |
フランスなどで多く使われた高純度シルバー。柔らかめ。 |
Silver 835 / 830 |
83.5〜83.0% |
ドイツや北欧に多い品位。 |
Silver 800 |
80.0% |
アンティークによく見られる品位。やや黒ずみやすいが風合い◎。 |
Britannia Silver (958) |
95.8% |
イギリスの一部高級品に使われる。 |
よく見られるシルバー刻印(ホールマーク)
シルバーの本物証明として、多くのジュエリーに刻印が打たれています。
国や時代によって様式はさまざまですが、ここでは代表的なものをご紹介します。
GB イギリス
刻印 |
意味 |
ライオンパサント(横向きのライオン) |
Sterling Silver(92.5%以上)の証 |
王冠 + 都市名アルファベット |
ホールマーク。製造地(例:B=バーミンガム)、製造年を表す |
メーカーイニシャル(例:J.H) |
工房・ブランドを表す |
FR フランス
刻印 |
意味 |
猪の頭マーク(Tête de sanglier) |
銀含有率800以上 一般的な純銀の証(全国流通品に使用)(19世紀後半〜現代) |
蟹(crabe) |
銀含有率800以上 小型製品(ジュエリーなど)に多く使われる (19世紀中盤〜20世紀半ば以降) |
蟻(Fourmi)や他の動物 |
特定品位や時代による区別用 |
lozenge(ひし形)に囲まれたアルファベット |
工房マークや製造元 |
DE ドイツ・北欧
刻印 |
意味 |
835 / 830 / 800 |
純度の数字で明示されることが多い |
"Handarbeit" |
手作業製品の証(ドイツ語) |
トリプルタワーなど |
特定都市の伝統マーク(例:コペンハーゲン) |
US アメリカ
刻印 |
意味 |
STERLING / STER / 925 |
スターリングシルバーの表記 |
TAXCO(タスコ) + 数字 |
メキシコ製シルバージュエリーに多く見られる工房マーク |
刻印がない場合もあります
toko-silverでは、素材に関してできるだけ正確な情報を記載していますが、
アンティークや工房製、個人職人によるジュエリーには、刻印が打たれていないものや、
摩耗して読み取れないものも少なくありません。
その場合、toko-silverでは可能な限りの検査(見た目・触感・酸テストなど)を行い、
「銀製である」と判断した上でお取り扱いしております。
知っていると、もっと楽しい
刻印は「そのジュエリーがどこから来たか」を語ってくれる小さなサインです。
ちょっとしたマークの違いが、国や時代、職人の手仕事の名残を伝えてくれることもあります。
お気に入りのジュエリーの裏にある、そんな小さな物語にも、ぜひ目を向けてみてくださいね。
ホールマークの一例: